足の指の痛み
● 関節リウマチ(手足の指の痛み)
原因・病態
最初は両方の手や足の関節が対称的に腫れて、特に朝こわばるようになります。また人によっては膝関節や股関節などの大きな関節にも病変が及び、水が溜まったり動きが悪くなり、痛みのために日常生活に困難を覚えるようになります。貧血症状が出たり体がだるくなったり、微熱が出ることもあり、こうなると症状が悪化します。進行すると指や手首・足の関節が破壊され、指が短くなったり関節が脱臼して強く変形することもあります。また、首の一番上の骨が前にずれてしまい、脊髄が圧迫されて手足が麻痺したり呼吸がしにくくなることもあります。
原因
遺伝的要素や細菌・ウイルス感染などが考えられていますが、原因はまだよくわかっていません。どの年代でも起こりますが、特に30歳から40歳代の女性に多く発症します。自分の身体の一部を自分のものではないとして、抗体を作っ て反応を起こしてしまい、次第に自分の軟骨や骨を破壊していく疾患です。
● 外反母趾(がいはんぼし)
症状
足の親指(母趾)の先が人差し指(第2趾)の方に「くの字」に曲がり、付け根の関節の内側の突き出したところが痛みます。
原因・病態
健常な足には縦のアーチと横のアーチがあります。これらが崩れて扁平足になると、足の中ほどにある中足骨が扇状に開き、それから先の指が逆に靴で圧迫されて起こります。最も多い中年期のものは、靴に加えて肥満と筋力低下などによって起こります。
● 成人期扁平足(せいじんきへんぺいそく)
症状
幼児の頃から扁平足があり、それがそのまま残ったものでは、あまり症状はありません。これに対して中年以降に発症する扁平足では、内くるぶしの下側が腫れ、痛みを生じます。はじめは足の扁平化は目立ちませんが、次第に変形が進行します。つま先立ちがしにくくなり、さらに進行すると足が硬くなって歩行が障害されます。
原因・病態
足のアーチ構造をつり上げる働きをする腱(スジ)の機能が、年齢による変性や体重の負荷によって低下して起こります。成人期扁平足は女性に多く発症します。
● 痛風(つうふう)
症状
暴飲暴食した翌朝、急に足の親指の付け根が赤く腫れて痛くなることがありま す。他には足関節・足の甲・アキレス腱の付け根・膝・手関節にも起こることがあります。関節以外では耳の痛風結節や尿路結石などができることもあります。また、生活習慣病(肥満や高血圧など)を合併することも少なくありません。
原因・病態
暴飲暴食・肥満・激しい運動や、血液疾患・腎機能障害・降圧利尿剤などの薬物などにより高尿酸血症が生じます。それが関節の中に溜まると結晶となり、炎症が起こります(痛風発作)。